ガスバーナーの諸現象

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バーナーの諸現象
ガスバーナーの燃焼においては、
空気とガスの量が適正に混ざる必要があります。
ブンゼン式燃焼のバーナーを例にとって確認していきます。
器具を使用する方にとっても必要な知識もあります。

イモノコンロ

使われることも少なくなってきたイモノコンロですが、
バーナーの燃焼の現象に関しては、これがわかりやすいので、
このイモノコンロを例にして、写真で説明します。


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《注意》
器具の取扱い、メンテナンス、修理に関しては自己責任で行ってください。
この記事は、一般的な例に基づいて記述していますが、
個々の機械に関するものではありません。
記事の利用でいかなる不利益があっても、管理者は一切の責任を負いません。



ガスバーナーは、通常の状態で燃焼している場合は、
異常な現象は起きませんが、燃焼に必要な条件が満たされなくなった場合に、
異常な現象が起きます

1.不完全燃焼
燃焼ガスが空気中の酸素と反応して、
水蒸気と二酸化炭素を生成して、中間生成物を排出しない状態を、完全燃焼と言います。
逆に、ガスと酸素が完全に反応せずに、
炭素や一酸化炭素などの中間生成物が排出される燃焼状態を、不完全燃焼と言います。
規定では、器具の排気ガス中のCOとCO2を測定して、
CO/CO2が、0.01以上の場合が不完全燃焼と定められています。

不完全燃焼を起こしている器具からは、ススが多量に発生したり、
目にしみるような異様な臭気が発生したりします。

原因としては、一次空気の不足、排気の排出の不足、
排気の不良により、二次空気が不足する場合などです。
また、厨房の吸排気量が不足している場合には、
器具に原因はなくても、不完全燃焼は起こります。

赤火イモノコンロ

一次空気不足の不完全燃焼の状態です。
内炎の先端に赤黄色の部分が現れる現象を、
イエローチップと呼びます。

二次空気が不足して不完全燃焼する場合は、
炎は写真のものより、もやもやした状態になります。

対処
まず、厨房の吸気・換気が不足している場合は、
根本的な対応が必要になります。
厨房内のフードを全て動かしている状態で、
戸や窓を細く開いた場合に、外の空気が厨房に向かって、
流れ込んでくる場合は、吸気量が不足している時です。
次に、ガステーブルなどの場合は、使用する鍋などの
大きさも関係してきます。
300φの五徳の器具でしたら鍋底の直径は
400φ程度までが、望ましいでしょう。
全面五徳の場合で、平底の450φ以上の鍋を使用すると、
二次空気が入らず、不完全燃焼となる場合もあります。
バーナーに関しては、一次空気量を換吸器で調整します。
換吸器や混合管が汚れている場合は、掃除が必要です。
バーナーの炎孔(炎の出るところ)が汚れて詰った場合も、
不完全燃焼は起こります。
定期的に掃除をして炎孔を詰らせないようにしましょう。
また、煮こぼれなどで、バーナーの内部が
汚れてしまった場合も、不完全燃焼は起こります。
掃除しても、燃焼状態が良くならない場合には、
バーナーの交換が望ましいでしょう。

フライヤーや、ゆで麺器などの、排気筒を備えた機種では、
排気筒の汚れにより、二次空気が極端に不足して、
不完全燃焼を起こす場合があります。
ススが発生し始めた場合は、ススも排気を妨げる要因となり、
不完全燃焼は、さらにひどい状態となります。
すすが、排気筒の内部に多量に蓄積してしまうと、
掃除にかかる時間も長くなり修理費用も高額になってしまいます。
早めに、掃除などを依頼してください。

修理に関わる人は、掃除方法についても工夫が必要です。
特に、器具のヒートパイプと呼ばれる部分は、
熱をこもらせる必要性があるため複雑な構造となっています。
この部分に、ススや油が付着した場合は、
直接、手が入らないだけに掃除道具にも工夫が必要となります。
具体的には、個々の器具のページで触れます。

≪注意≫
不完全燃焼の状態で器具を使用すると、一酸化炭素の発生など、
人命に関わる危険が起こり得ます。
特に一酸化炭素は、一定以上の濃度になると、
心身に重大な影響を与えたり、最悪の場合は死亡事故につながります。
赤火や、異様な臭気などは、すでに不完全燃焼の状態ですので、
器具の汚れや、戸や窓を開いて換気扇を回すなどの対処をしても
収まらない場合は、使用を中止して、器具の点検を依頼しましょう。
機械の修理をする人は、修理後の器具の一酸化炭素の排出量の測定を、
心がけるようにして、事故のないように作業に当たってください。


普通の燃焼イモノコンロ
換吸器を調整して、通常の燃焼状態にしました。
この炎でしたら、ほとんど完全燃焼となっています。

2.逆火(フラッシュバック)
バーナーの内部に炎が入り込む現象のことです。
単純に「バック」と呼ばれる場合もあります。

燃焼速度が早いガスほど起こりやすく、
また、バーナーの温度が高いほど起こりやすくなります。

ブンゼン炎
ブンゼンバーナーが通常に燃焼している場合です。

逆火は、混合ガスの噴出速度が逆火の限界点より小さい場合に起きます。
具体的には、バーナーの炎口を繰り返して掃除して、
炎口の面積が拡大した場合にバーナー全体が高温になった時、
器具栓を絞った時などです。
炎口が大きくなったバーナーに関しては、
交換が望ましいでしょう。
一次空気の量を絞ることで、逆火はある程度は、おさえられますが、
全開時の燃焼状態が悪くなってしまう場合もあります。

逆火燃焼中
少しわかりにくいのですが、
器具栓を絞って逆火させた状態です。
写真は、換吸器から撮影しています。
炎がノズルの先で燃えています。
このような状態になると、「ゴーッ」という音が
発生する場合もあります。

3.リフト
逆火とは逆に、ガスと空気の混合ガスの噴出速度が、
燃焼速度より大きくなった場合に発生します。
LPガスや都市ガスといった、燃焼速度の遅いガスで、
起きやすい現象です。

リフトイモノコンロ
リフトの状態です。
手前の方の炎は、炎口から浮き上がって燃えています。
また、一部では炎が吹き消されてしまっています。
吹き消された状態を、「ブローオフ」と言います。
正常に燃焼していた器具がリフトを起こす場合は、
一次空気の量が多くなってしまったことが考えられます。
換吸器を絞って調節してみましょう。
炎口が、ガス量に対して小さすぎる場合や、
炎口に対してノズル径が大きすぎる場合、
バーナー内の体積が小さすぎて、バーナーの内圧が
高い時にも、リフトは起こります。
これらは、掃除により対処可能ですが、
バーナー内部が著しく汚れている場合は、
交換したほうがいいでしょう。

一次空気が多すぎる場合は、点火も しにくくなります。
昔の車では、チョークというものがついていて、
冬場の低温時の始動では、空気量を絞って、
混合気中のガスの比率を高めて始動をしやすくしていました。
ガス器具の場合は、コックを全開した場合の、
空気量に合わせています。
一次空気が多すぎてリフトを起こす場合は、
適正な混合比以上に空気が入っているのと同じようなものです。

4.異常音
ガス器具の燃焼における異常音は、
点火・消火の場合に発生することが多くあります。
まず、点火時に発生する音ですが、
これは、燃焼室に充満したガスに点火して起こる、
爆発着火の場合があります。
通常は、フライヤーやオーブンなど、
燃焼室が囲まれた状態の器具で、
種火が汚れて小さくなった場合などに、
メインバーナーの点火がスムースに行われずに、
燃焼室内にガスが充満した状態で単価すると、
大きな音がします。
場合によっては、爆風で種火を吹き消してしまうこともあります。
対処としては、種火の掃除や、点火装置の点検などです。
次に、火移りする場所の炎口の点検もしましょう。
火移り管のついている器具は、火移り管のノズルや、
炎口も綺麗にしてください。

先ほども触れましたが一次空気が多すぎる場合も、
スムースな着火ができない場合があるので、
一次空気量も確認しましょう。
メインバーナーのノズルが汚れて、
ガスの量が少なくなりすぎた場合にも、
一次空気が多すぎる状態が起こります。
火力が弱く感じる場合や、点火の状態が悪い場合は、
メインバーナーノズルも点検したほうがいいでしょう。

次に、消火時に発生する音です。
これは、逆火により起こります。
器具栓を閉じた時に、バーナーの内部に圧力がなくなり、
バーナーの内部に残った混合ガスに逆火するためです。
特に、カロリーの高いバーナーに発生しやすくなります。
音だけの問題ですので危険は、ありません。
気になる場合は、一次空気を絞れば、
ある程度は収まりますが、
通常の燃焼時に、イエローチップが出るほど
絞っては、いけません。

赤外線バーナーなどの場合
赤外線バーナーなどは、全一次空気で燃焼しているため、
セラミックプレートにひびが入ったりした場合や、
隙間ができた場合に逆火が起こります。
また、バーナーが加熱されすぎて、
ガスの燃焼速度が早くなった場合にも、逆火が起こります。
赤外線バーナーの逆火は、音がしたり、
炎が消えてしまったりする場合もあります。

ひびが入ったバーナーに関しては交換するのが無難です。

テーマ : 業務用厨房器具
ジャンル : その他

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