立体炊飯器 炊飯に関して

PR


マルゼン 立体炊飯器 MRC-S3

aCA340251_20080629075705.jpg


マルゼン製の立体炊飯器です。
立体炊飯器と聞くと、専門的な機械のように見えますが、
修理のツボを覚えておけば、難しい機械ではありません。
取扱い上の注意と、修理上の注意を写真を確認しながら説明します。
実際に燃焼させることはできなかったのですが、
おおまかな所は、わかると思います。



aCA340181.jpg


機械の前面です。
立体炊飯器の場合は、ふたをした釜を庫内に入れて、
さらに、本体に扉があります。
ここが、普通の炊飯器と少し違う点です。



釜をセットする

釜を入れようとしているところです。
3段になると、上段は高い位置にきますので、
かなり思い感じがします。

立体炊飯器の炊飯量は、ほとんどが Maxで、5升となっています。

生白米1合は、約150gです。
精製した白米を炊く事で、質量・重量とも約2.2倍に増加します。

生白米1合(約150g)→炊飯→炊飯米1合(約330g)

1升=10合
5升=50合
5升(約7.5kg)→炊飯→炊飯米5升(約16.5kg)

最大炊飯量で炊飯すると、米で約16.5kgです。
釜もそこそこ重量がありますので、20kgを超える重量となる場合もあります。

炊飯量の目安
基本的には、最大炊飯量の半分から、8割程度で炊くのがいいでしょう。
新米の時期などには、最大炊飯量で炊くとふきこぼれによる、
途中消火もありえます。
炊き込みの場合なども、最大炊飯量で炊くと、うまく炊けない場合があります。



aCA340184.jpg


庫内に釜を入れたところです。
立体炊飯器の場合も、釜の底で温度を測定しながら炊いています。
釜の底に異物などがあった場合には、正確な温度測定ができません。
炊飯器に釜を入れる前に釜底を、布巾などで拭くクセをつければ、
炊飯の失敗も少なくなります。

早切れの原因と対処方法

まだ、ご飯が炊けていない状態で炊飯器が消火してしまうことを、
早切れと言います。
業務用炊飯器では、最も多い炊飯のトラブルです。
炊飯器自体に問題がある場合もありますが、
時々、早切れが起こる場合には、使用上の問題である場合も多いものです。

早切れの原因
1. 釜が冷えていない場合
  炊飯器は、釜底の温度を検知して、加熱を止める構造になっています。
  そのため、釜底が熱いまま炊飯すると、まだ炊けていない状態でも、
  消火してしまう場合があります。
  これは、連続炊飯をする場合に、よく起きるトラブルです。
  1度目の炊飯が終わって次の炊飯をする場合には、
  炊飯前に釜を水につけるなどして十分冷ましてから、
  次の炊飯を行ってください。
  炊飯ネット使用時は、特に注意してください。
  炊飯ネットは十分に洗ってから使いましょう。
  1度炊飯に使ったネットを洗わないで使用すると、ネットについた
  汚れが原因となって、早切れを起こす場合もあります。

2. 洗米の問題
  立体炊飯器を使用する厨房になると、洗米量も多くなります。
  水圧洗米器を使用する場合も多くなるでしょう。
  水圧洗米器は、米を摩擦させることで米を洗米しています。
  そのため、洗米時間が長すぎると、米が砕けた状態になってしまいます。
  砕けた米は、うまく炊くことはできません。
  水圧洗米器を使用する場合は、ほとんどが 3分程度までで、
  洗米が完了しています。
  洗いすぎは、米の味を落とします。

3. 浸し時間
  業務用炊飯器の場合は、炊き始めから、
  強い火力で炊く機種が、ほとんどです。
  そのため、米に給水させるために、浸しの工程が必要となります。
  浸し時間は、一般に夏は、30分程度、冬は1時間程度と言われています。
  この程度の時間、浸して炊飯するのでしたら、問題はありませんが、
  前日の夜から浸した米を翌日に炊飯する場合もあります。
  このような場合には、釜の底に糠などが沈殿してしまいます。
  そのため、沈殿した糠の温度を検知して、
  早切れを起こしてしまう場合があります。
  前日に、洗米した米を炊飯する場合でしたら、
  ザルに移して、冷蔵庫で保存して炊飯前に水合わせをするのが、望ましいでしょう。
  もし、前日から水合わせをしたまま炊飯するなら、
  炊飯前に釜の中をかきまぜて、沈殿物を浮かせてから炊飯しましょう。
  ただし、宵越しの炊飯は味が落ちます。
  このあたりは、注意が必要です。

4. 釜の底が汚れていた場合
  釜底に汚れがついている場合には、早切れの原因となる場合があります。
  これは、炊飯前に釜底を軽く拭くことで解消できます。

5. 釜底の温度センサが不良の場合
  この場合は、頻繁に早切れが起こります。
  温度センサの交換が必要です。
  センサの良否の判断方法としては、釜に2リットル程度の水を入れて、
  釜のフタをせずに、炊飯のスイッチを入れます。
  火が消えた時に釜を取り出して、釜に水気が、
  ほとんど残っていないようでしたら、センサは正常です。
  全く水気が残っていない場合でしたら、釜に少量の水をかけます。
  水が激しく飛び散るようでしたら、釜の温度は高くなりすぎています。
  この場合は、炊飯すると、底の部分の米が、焦げるようになります。
  逆に、水が多く残っている状態で消火した場合には、
  センサの不良で早く消火しています。
  この場合には、早切れする可能性が高くなります。
  センサの交換が必要です。

6. 炊き込みご飯などの場合
  炊飯器のセンサは、基本的には白米に対応しています。
  炊き込み用の機能がある場合にも、消火させる温度を、
  白米より高めに設定してあるだけの場合が、ほとんどです。
  だし汁などは沈殿しやすいため、早切れになる可能性は、
  白米を炊いた場合より高くなります。
  立体炊飯器の場合は、かき混ぜながら炊くことが不可能です。
  そのため、炊き込みご飯を炊飯する場合には注意が必要です。
  通常の水合わせをした米の上に具を載せて炊くのがいいでしょう。
  具を載せる前に、浸しまでの工程は終わらせておきましょう。
  炊飯前のかき混ぜは、早切れの原因となります。

早切れしてしまったら!

早切れしたとしても、まだ対処方法は、あります。
大量の米を捨てるのは、もったいないことです。
早切れ時の対処方法を覚えておいて、米をムダにしないようにしましょう。

早切れの多くは炊飯の工程の終了間際に起こります。
つまり、少し加熱が足りない状態です。
いつもの時間より早く炊飯器の火が消えてしまっているはずです。
早切れは、釜底の温度を炊飯終了と検知することで起きるのがほとんどです。
そのため、再度 炊飯器で加熱しようとしても、炊飯器は加熱を始めません。
手っ取り早い方法としては、釜をガステーブルに移して、加熱します。
しばらく加熱して じゅうじゅうと、釜のフタから吹き始めた時が、
火を消すタイミングです。
このタイミングは、少量の米を炊飯する場合も同じですので、
少し厚手の鍋などで、少量の米を炊いてみて経験しておけば確実です。
火を消した後は炊け具合が気になりますが、釜のフタは取らずに、
15分以上、蒸らします。
蒸らしの工程で米は自分の形に戻っています。
本来なら火を消した状態と同じ温度で15分程度蒸らすほうがいいのですが、
種火のない、ガステーブルでは加熱しない程度の火力の維持は困難です。
種火のあるガステーブルでしたら、種火を少し絞った状態で、
蒸らしをすれば、ベターです。
約15分後にフタを取って、米を かき混ぜます。
慣れないと、多少 底の米が焦げたり、多少 水気が多い場合もありますが、
大半は、食べられる程度には炊飯できているはずです。



入荷から炊飯まで

米の保存
米は、暑いところや湿度の高すぎる所で保存すると変質します。
涼しいところで保存しましょう。
夏場は、冷蔵庫の野菜室で保存してもOKです。
貯米庫を利用する場合は、内部を常に清潔にしましょう。
米の入れ替え時には、内部の掃除をしましょう。

計量
貯米庫を利用する場合は、レバーを押すだけで、
定量の米が出ますが、貯米庫が汚れてしまうと、
すべりが悪くなって、定量より少なくなっている場合があります。
炊き上がった米が軟らかく感じる場合は、
計量時の米が少なくて結果的に水合わせの水が多すぎることもあります。
定期的に、米の抽出量を測定して、貯米庫の計量を確認すれば確実です。

洗米
大量の水で手早く洗います。
洗米時から、米は吸水を始めています。
そのため、少ない水で時間をかけて洗うと、
余分な成分を吸収して味が落ちます。
水圧洗米器を使う場合には、米が砕けないように注意しましょう。

水合わせ
一般的には、水の量は米の量の2割増しと言われています。
米 1 に対して 水 1.2 です。
ただし、米は生ものです。
吸水のいい新米の時期は水加減を少なめに、
また、古米になると多めにする必要があります。
また、無洗米は特に吸水しにくいので、注意が必要です。
最近、使われ始めた「マイクロ波炊飯器」の場合は、
米 1 に対して、水 1.4 程度で炊飯するようです。

炊飯釜の内部 目盛


炊飯釜の内部には、このように目盛がありますが、
これは、あくまで目安にすぎません。
また、実際に米と水の量を測定してみると、
米1に対する水量は、メーカーによって1.2程度から
1.4程度まで、ばらつきがあります。
1度、測定してみると、使っている釜の目盛と米の分量がわかります。
例えば、新米に切り替わったとたんに、米が軟らかすぎるように
なった場合には、水を減らすことで解消されます。

浸し
夏場で約30分 冬場で約1時間程度、米を浸します。
ザルにあげて浸してもいいのですが、先に水合わせを下場合には、
炊飯釜に入れたままで浸しても問題ありません。
先にも言いましたが、長時間浸しすぎた場合には、
炊飯前に、釜の中の米と水をかき混ぜてから炊飯します。

炊飯
釜底が汚れていないか確認して炊飯します。
布巾などで釜底の汚れをとってから炊けば確実です。

蒸らし
炊き上がり後、蒸らしが終わったら、
釜の中のご飯を、かき混ぜてから、保温ジャーなどに移します。



機械の部品などに関しては、続きで。。。


 PR 


厨房用語
厨房で使われる用語を50音順に並べています。
厨房で使われる用語集



《ブログ内リンク》
ブログTOP
記事の目次
厨房用語
ブログパーツ


Google
 

『kitchen23.blog85.fc2.com』 チェックを入れれば、ブログ内検索ができます。

《注意》
器具の取扱い、メンテナンス、修理に関しては自己責任で行ってください。
この記事は、一般的な例に基づいて記述していますが、
個々の機械に関するものではありません。
記事の利用でいかなる不利益があっても、管理者は一切の責任を負いません。



操作パネル

機械の操作パネルです。
上段には、スタートのスイッチと、工程のLEDがあります。
下段で炊き上がりの設定ができるようになっています。
ここで設定する、硬め、軟らかめの設定は、
炊飯終了温度を変えているだけです。
ここで「硬め」に設定しても、水加減が多すぎる場合には、
硬いご飯にならない場合があります。
無洗米の場合などは、十分に吸水させてから炊かないと、
軟らかめに設定しても、硬すぎる場合や芯が残る場合もあります。

炊飯器内部

炊飯器の内部です。
釜底全体に火力が伝わるように、丸い直径の大きいバーナーが
使われています。
バーナー中央が感温部です。サーミスタとも言われます。
電気式の制御の場合には、抵抗体か、熱電対が使われます。
ふきこぼれなどで、バーナーを汚してしまうと、
一部の炎口がつぶれて、火力が均一に伝わらなくなります。
また、鋳物のバーナーは長期間 使うと錆が発生します。
定期的にバーナーを取り外して、きれいに掃除しましょう。
炎口を掃除する場合に、炎口を広げてしまうと、
炎の状態が変わってしまいます。
炎口の掃除は、硬すぎない道具を使って手作業でやるのがいいでしょう。
バーナー内部に錆が残ったままだと、バーナー内の体積が小さくなって、
ガスと空気がうまく混合できなくなります。
炎口の掃除が終わったら、バーナーを回しながら、
中に入ってしまった錆などを外に出します。

空気調整は、扉を開けて調整する場合には、
少しリフトする程度で合わせるのが正解です。
調整後に、水を入れた釜をセットして、炊飯状態にして、
扉を閉めてから、もう一度、炎を確認してください。
釜を置かずに、扉を開いた状態と、
釜を置いて扉を閉めた状態では、
二次空気の流れかたが違います。
炊飯時に赤火にならないように注意しましょう。
本来なら、炊飯終了間際の炎の状態も確認するのがベストです。
庫内の温度が高くなると、赤火ぎみになる場合があります。
この場合は、厨房内の吸排気が影響している場合もあります。

吸気


四季の変化によって気温が変わる日本では、
外気によって、釜が温度の影響を受けやすくなります。
そのため、炊飯器の釜は、通常の鍋料理とは違って、
二重になった釜で調理することが多くなっています。
釜底の半分以上が、釜の中に入る かまどは炊飯に適した
環境だったと言えます。
上のような理由で、立体炊飯器の吸気口は、大きくありません。
必要な空気量分の吸気口しか設けられていないため、
吸気口が汚れた場合には、空気不足で赤火になります。
吸気口の定期的な掃除も忘れずにやりましょう。

aCA340219.jpg


左手前が、スパークロッドとフレームセンサです。
右から、スパークロッド、アース、フレームセンサの並びです。
イグナイタを使った連続スパーク方式ですので、
点火の失敗は、ほとんどないと考えていいでしょう。
フレームセンサは、水濡れさせると炎検知ができなくなる場合があります。
釜底の水が伝って、フレームセンサの上に落ちた場合には、
この現象が起こる場合があるので注意しましょう。
また、微弱な電流で炎を検知しているため、
センサが激しく汚れると、炎検知ができない場合もあります。
紙ヤスリなどで、きれいにしてやりましょう。
同様に、水が吹き零れた場合にも途中消火してしまう場合があります。
最大炊飯量の8割程度までで炊飯すれば、
この心配は、ほとんどなくなります。
ちなみに、このフレームセンサ 向きが良くないような気がします。
バーナーの炎口に対して、平行にしてやれば、
検知の不良が減少するはずです。

立体炊飯器バーナー差込部

機械室からの連絡口です。
バーナーにねじ込まれた鉄管が混合管。
混合管に、ナットでとめられた黒いものが喚吸器(レギュレタ)です。
バーナー台から、本体に白い配線がつながれているのは、
バーナー台のアースを確実に取るためです。
混合管と平行に走っている配線は、白の細い2本は、
感温部からの信号線。
ガラスチューブの中の黒い線は、イグナイタコードと、
フレームセンサの配線です。

立体炊飯器感温部

中央が感温部です。
まわりの白いものは、断熱材です。
扉を閉めると、この部分が上に上がって、
釜底に当たります。
測定したいのは釜底の温度です。
断熱が不良になると、炎の温度を測定することになるので、
早切れの原因になってしまいます。
鉄部は、常に熱にさらされるため、錆びる場合もあります。
ひどくなると交換するしかなくなるので、
このあたりも錆びさせないように手入れをしましょう。
また、感温部自体が汚れても正確な温度は測れなくなります。
汚れがひどくならない内に掃除しましょう。
どうしても取れない汚れは、細い紙やすり(#400以上)で、
磨くことで落とせますが、表面を削るため、
何度も使える方法では、ありません。

立体炊飯器レール

左上は、釜が乗るレールの部分です。
左右にレールがあります。
釜の出し入れが楽になるように、
ローラーがついています。
このレールのローラーが壊れて外れてしまったりすると、
釜の水平が取れなくなってしまいます。
均一に炊けない原因になるので、釜のレベルは重要です。

排気部分


庫内後方です。
排気が通る部分が若干変色しています。
この辺りに煤がつく場合には、赤火の状態で燃焼しています。
排気口から、スポットエアコンの冷気が入っている場合などにも
赤火になる場合があります。

立体炊飯器喚吸器部


機械室のカバーを外すと、このように喚吸器が見えます。
ここで、一次空気を調整します。

立体炊飯器イグナイタ


イグナイタです。
点火時に、パチパチと音がします。
イグナイタが不調の場合には、イグナイタ自体の不良より、
アースの不良であることが多くあります。
特に、バーナーに向かってダイレクトに飛ばしている場合には、
バーナー自体がアースとなるため、錆ている場合などには、
スパークが飛ばない場合もあります。

立体炊飯器電磁弁ガバナ


電磁弁とガバナです。
直流の電磁弁を使っているようですが、
比例弁では、ないと思われます。
これは、試運転時に確認してみます。

立体炊飯器機械室


3段の立体炊飯器です。
それぞれ、独立して制御されているため、
3段全てが調子が悪くなることは少ないでしょう。

立体炊飯器扉バネ部


扉には、2本のバネとターンバックルが使われています。



この立体炊飯器では、無洗米の炊飯が上手くできにくいとのことで、
持ち帰って、少し仕様の変更をしました。
現在では、炊き上がりにも問題は無いようです。

テーマ : 業務用厨房
ジャンル : 就職・お仕事

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
PR

ページランキング
カテゴリー
最近の記事
プロフィール

ドリー

Author:ドリー
1級厨房設備施工技能士
2級厨房設備士

ブログ内検索
プライバシーポリシー
「当サイトでは、第三者配信による広告サービスを利用しています。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に応じた商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報 (氏名、住所、メール アドレス、電話番号は含まれません) を使用することがあります。このプロセスの詳細やこのような情報が広告配信事業者に 使用されないようにする方法については、ここをクリックしてください。」

Google の広告およびコンテンツ ネットワークに関するプライバシー ポリシー

リンク