ガス種 供給ガスの種類

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ガス種 供給ガスの種類

厨房で熱源として使われるガスには、種類があります。
ガス器具は、それぞれのガスに適合するように作られています。
そのため、適合しないガス器具を使用することは危険です。

また、それぞれのガスには特長があるため、ガス器具を修理する場合には注意が必要です。
具体的には、ガスの噴出するノズルは、ガス種によって、同じ器具でも異なります。
また、ガスの圧力を調整するガバナも、ガス種によって圧力が違っています。
極端な場合は、ガバナのスプリングまたは、ガバナ自体が違っている倍もあります。

ガス器具には、銘板が貼られています。

CA340231.jpg

これによって、製造メーカー、型式、製造番号、適合するガス種などがわかります。
また、ガス消費量もわかります。換気量の計算もできます。
参考 フードと有効換気量

銘板に書かれてある、ガス種、またはガスグループですが、
大別すると、都市ガス と、LPガス になります。

都市ガスは、さらに 製造ガス系天然ガス系に分類されます。

LPガス(液化石油ガス)も厳密には、液化石油ガス法による規格で、
い号液化石油ガス、ろ号液化石油ガス、は号液化石油ガスに分けられます。

それぞれ、単体のガスではなく、いくつかの種類を混ぜて作られているため、
このように様々な種類のガスが供給されていますが、
それぞれのガス種に大別されるように、ガスの特長は属するガス種によって、
似たものとなっています。

《表 1》は、供給ガスを分類して、それぞれの発熱量と比重を表しています。

 《表 1》 

ガスの種類 発熱量 WI(標準) 比重
kJ/Nm3 Kcal/m3
都市ガス 4C   3600 4250 0.72
4B 15070 3600 4000 0.74
4A   3600、4300、4500 4000 0.81
5C   5000、4500 5500 0.67
5B   4500 5000 0.81
5A   5000、4500 5050 0.79
5AN   4200 4650 0.82
6C   4500、4200、5000 6100 0.55
6B 20930 5000 6400 0.61
6A 29302 7000 6300 1.23
7C   4500、4800 6600 0.46
天然ガス 11A   9200 (8500~9500) 11500 0.67
12A 39768 9500 (9000~10000) 12000 0.65
13A 46000 11000、10000、9500 13200 0.66
LPG LPG   24000kcal/m3 or 12000kcal/kg   1.6

製造ガス系のものを都市ガス、天然ガス系のものを天然ガス、
液化石油ガスを、LPGとしています。

都市ガスの記号は燃焼速度を表しています。
 遅い
 中間
 速い

都市ガスに関しては、国内では、ほとんどが天然ガスに変わってきています。
そのため、現在では、供給されているガスは、13ALPG がほとんどです。

13Aは、液化天然ガスとして輸入されます。メタンガスが主成分ですが、
産地によって発熱量が異なるため熱量調整のために、
プロパンガスを混入したり空気で希釈するなどして調整されています。
気化されたものが配管を通じて供給されています。

LPGの場合は、プロパン及びブタンを主成分とするガスです。
液化させると容積が気体の 1/250 になり また液体の比重も、
水の 1/2 となるため、容器に充填して配送されます。
そのため、LPGを利用している厨房ではそれぞれの建物に、
LPガス貯蔵庫か、バルクタンクなどが置かれています。

一定以上の戸数に1箇所から供給される場合には、都市ガスに分類される
場合もあるようですが、これはガス種の分類では例外的です。

次に比重ですが、天然ガス、都市ガスの場合は1.0以下
LPG の場合は、1.6 です。
(6A は 例外!)

これは、空気を 1 とした場合の気体の重量を表しています。
そのため、ガス漏れ警報器の取付時には、ガス種によって
高い位置に取付するか、低い位置に取付するか変わってきます。
ガス漏れ警報機にも、取付に当たって、いくつかの規定があるため、
位置を変える場合には、十分な注意が必要です。
最近は、警報音のみのはものではない場合が多いので、
移動の必要がある場合にも、専門店に依頼したほうがいいでしょう。
基本的には、LP用は、床の近く、都市ガス用は天井の近くに取付けられます。

燃焼温度に関しては、ガス種の違いではなく、
ガスバーナーの種類によって変わってくるため、ここでは省略します。

次に、燃焼範囲
可燃性ガスは、ガスだけでは燃焼しません。
空気を混合させることで、ある割合から、ある割合の範囲で燃焼します。
これを、燃焼範囲と言いますが、これもガス種によって変わってきます。
燃焼範囲は、空気中のガス容積(%)で表されます。

燃焼範囲
LPG       2.1~9.5%  
天然ガス     5.0~14.0% 
都市ガス     5~15%   

ガスは、空気に対する比率が多すぎても、少なすぎても
燃焼しません。

ガスの供給圧力に関しては、以下のページで。

参考 ガスの基礎的なお話

ガス種による基本的な分類でした。

《修理する人向けに》
以上のように、ガス器具にはガス種による違いがあります。
ノズルの大きさですが、同じ器具の場合でしたら、
LP→天然ガス(13A)→都市ガス の順に大きくなっていきます。

都市ガス用のノズルでLPガスを燃焼させると、炎は大きくなり、
供給する空気量も足りなくなり、赤火(イエローチップ)となり、
不完全燃焼による一酸化炭素の発生も考えられます。
ノズルなどを交換する必要のある場合には十分注意しましょう。
ノズルや、パイロットノズルを掃除する場合に、
穴径を広げてしまうような掃除をすると、同じような危険があります。

次に、燃焼限界と比重による注意点です。
種火からメインバーナーに点火する器具の場合に、
爆発着火する場合があります。
これは、ガス種によって比重が違うことや、燃焼速度が違うこと、
また、バーナー周辺の空気の流れなどに影響されます。
まずは、種火のノズルや喚吸器部の掃除、メインバーナー・ノズル、
メインバーナーの喚吸器部を掃除して初期の状態に戻します。
ガス・空気の流れを初期の状態に戻した上で、
給排気の状態の確認が必要です。
爆発着火は、ゆで麺器やフライヤーなど燃焼室が囲まれている場合に、
起こりやすくなります。
これは、種火の火がスムースに火移りできず、燃焼室内にある程度の ガスが
充満した状態で着火するために、起きる現象です。
種火の位置を変えることで解消される場合もありますが、
基本的な解決方法は、できるだけ最初の状態に戻してやることです。

同じ現象として、爆発着火の前に失火のエラーが出てしまう場合もあります。
この場合も基本的な対処法は同じなのですが、
この場合は、ダイレクト着火方式と、サーモカップル以外による、
フレーム検知を採用している場合が多いため、
そちらの点検も必要になってきます。
特に、フレームセンサーは、かなり汚れていても、
フレーム電流は流れますが、途中失火や、
点火初期の失火検知につながる場合があります。
ガス種により火足が違ってくるので、フレームセンサーやサーモカップルの
位置も厳密には、ガス種ごとに調整するほうがいいでしょう。

0123584.jpg

ガバナのついている機種の場合は、ガス種によって、
二次圧が違うことが ほとんどです。
一般的な供給圧力に比例するため、
都市ガス→天然ガス→LPガス の順に高くなりますが、
最近の機種では、比例弁による制御も多くなってきました。
調整には、いろいろな数値が必要になる場合があります。
ガバナの調整時には、マノメーターを使って、
必ず標準の数値に合わせるようにしてください。


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